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テックビューロの ICO、COMSA に参加してはいけない3つの理由

テックビューロの ICO である COMSA。今、仮想通貨界隈ではとても話題になっています。
おそらく、COMSA の ICO はテックビューロ側からみれば、結果大成功に終わると思います。どのくらい集まりますかね?10億円?それとも100億円くらい?

プロジェクトとしてはとても面白そう!でも、短期の投資案件とみた場合は微妙と COMSA について記事を書いている多くの方たちと私も基本的には同じ意見です。
ただ、彼らはそれでも参加を表明している人の方が多いです。マイナス要因をあまり見ないようにしているか、あえてマイナス要因をあまり書かないようにしているように思えました。

そこで、私は自分なりに色々と調べ考えた結果、この ICO はリスクが高すぎる、参加してはいけないという結論に至ったので、その理由をあげたいと思います。

1. 運営側が保持する CMSトークンの割合が多すぎる

多くの方が懸念を表明している点ですが、今回の ICO では、1CMS = 1USD で発行され、ICO 終了後に同じ数のトークンが追加発行されます。
つまりこの時点での 1CMS の価値は半額の 0.5USD となります。
しかも追加発行されたトークンの 9割は運営側(テックビューロ側)が保持します。全体の 45% です。
普通は、10% 〜 20% とかだと思うのですが・・・。評判のあまりよろしくなかった OmiseGo の ICO でも 運営側 35% でしたね。

2. 有名な ICOハッカーに狙われる

あまり書いている人を見かけなかったのであえて書きますが、先月も多くの ICOハッカーに狙われて、ICO で集めた資金を奪われていました。
gigazine.net


COMSA が世界的にどこまで注目を集めるのかはわかりませんが、ICO が成功すればするほど、ハッカーに狙われるリスクは高まります。

テックビューロは技術力も高いからハッカーに狙われても大丈夫!

って思いますか?
私はそこまでテックビューロを信じられません。

3. ICO で得られるトークンの魅力が低いため、まだ日本の一般企業には ICO は流行らない

先日、SEC(米証券取引等監視委員会) が明確に「The DAO は証券取引所法違反になりうる」という声明を出しました。
btcnews.jp

有価証券としてトークンを発行することは NG だと改めて声明を出したのですが、この縛りがあるため、ICO で発行されるトークンの魅力を十分に引き出せなくなっています。有価証券にならないトークンとなると基本的にはその企業でしか使えない前売り券程度、せいぜいそれにトークンの保有量に応じた割引が考えられる程度ではないかと考えています。

サンタルヌーさんの ICO

実際、先月、サンタルヌーさんの ICO がありましたが、その時のトークンは次のようなものでした。
(ホワイトペーパーから抜粋)
サンタルヌー東京移転ICO

・店舗での会計時に利用
トークンでのみ購入可能なグッズの販売
保有者特典
 5000SAT 以上保有でプレオープンイベントへの招待
 10万SAT 以上保有で 10%OFF
 5万SAT 以上保有で 5%OFF
 一定以上の SAT保有者のみ参加可能なイベントの企画

サンタルヌーさんの常連の方ならば魅力的な内容かと思いますが、そうでない人にはどうでしょう?
多分、投資された方の多くはトークン自体の魅力よりもサンタルヌーさんを応援したいという気持ちだったのだと正直思います。
結果、残念ながら、目標金額には届かないで終了したようです。

COMSA のトーク

さて、今回の COMSA のトークンの利点はホワイトペーパーには次の2つの記述があります。

COMSA自身のトークンセールに関しては、それに参加したCMSトーク保有者に、以降COMSA
プラットフォームにてICOを実施するプロジェクトにおいて、CMSトークンを払込手段として使用
した場合に5%の追加ボーナスが付与される特権が得られる。

CMSトークンの保有者に対しては、今後のICO案件において特別なクローズドのプレセールへ
招待される特権が付与される予定である。

これだけを率直にみた場合、このトークンは本当に魅力的に思えますか?

ここから先は予想でしかありませんが、恐らく、CAMPFIRE の ICO も COMSA と同じようなものになるでしょう。
トークン自体はただの前売り券くらいの魅力しかありませんが、COMSA と CAMPFIRE には魅力的に見える商品が多数並ぶことを想像することができるため、トークンの値上がりも期待できそうなのでまだいいです。

プレミアムウォーターの ICO を考えてみる

ただ、プレミアムウォーターはどうでしょう?
現在のプレミアムウォーターの商品は次のようなものです。

premium-water.net

申し訳ないですが、ここには私には欲しいものがありません。
今回の ICO で集めた資金で魅力的な新しい商品を作るということであれば、少しは考える余地はありますが、プレミアムウォーターがトークンを発行したところで、買うのは基本的には現在の顧客でしょう。これを機にプレミアムウォーターの商品が今以上に売れるようになるというイメージは浮かびません。
むしろ割引するとしたら、収益悪化するのではないか?とも思います。

プレミアムウォーターは東証2部に上場している会社です。これでプレミアムウォーターが本当に今以上に売れると考えるのであれば、ICO に参加するよりは株を買う方が有利なはずです。

ということで、私の中の結論は、プレミアムウォーターの ICO は全然お金が集まらない(=失敗)と考えています。

結論

さて、今後、COMSA で ICO をする予定の会社はどういうタイプが多いでしょうか?
魅力的な商品を多数持っている会社でしょうか?それとも魅力的な主力商品を少数持っている会社でしょうか?


私は後者の方が多いと考えており、プレミアムウォーターがモデルケースになりうると思います。
となると、プレミアムウォーターが失敗したら、他の会社は後に続こうとしますでしょうか?


規制が緩和されて有価証券と同じくらいの魅力をトークンが持てるようになるまで、ICO が流行るように思えません。
CMS トークンは魅力的な ICO が続々と出てこないと価値は上がりません。

それでも参加したい人へ

そんなことはわかってる!それでも参加したいんだ!っていう人、意外と多いんだろうなと思います。

私も NEM 少し持っています。
NEM で儲けた人も多いでしょうし、その人たちがテックビューロを応援したい気持ちもわかります。
これだけ否定的な意見を書いておきながら、もしかしたら、私も極少額ですが、ICO 参加するかもしれません。
でも、参加するとしたら、本当に応援する気持ちだけですね。


冷静に投資するタイミングを考えるのであれば、COMSA の ICO には参加はしてはいけないと思います。
ICO終了後、1CMS は 1USD を切ってくる可能性が高いと思います。どうしても欲しいならそこで買うか、待てるならプレミアムウォーターの ICO の大勢が決するまで待つべきでしょうね。